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夜の虹

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目に見えなくても真実はソコにある。   

映画ゲド戦記を考察する。その1・・・ネタバレ

ゲド戦記も公開されて2週間
そろそろ
ネタバレの記事をアップしても大丈夫かなということで
嫌な方は、ジブリのゲド戦記へどうぞ

下記の画像は、宮崎吾郎監督が描いたイメージボードのスケッチです。
ローソンに置いてあったチラシです。

劇場においてあった、この絵の完成版のチラシを見て
映画を観たくなったというのは
やはり この絵に監督の思いが込められていたという事ですね。

吾郎監督自ら 絵コンテやイメージボードを手がけていたということを知って
ますます驚きましたし ある意味納得しました。
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以下 ネタバレ考察です。





アレン王子がいきなり父王を刺すという場面を入れるという
原作には無い設定になっているという部分で賛否両論あるようですが
私も そんなぁ~っと最初 思いましたが
この部分は、そういう設定にする事で
アレンの心の闇を描くという意味で
ビジュアル的に凄く分かり易くなったのですね。

心の闇の部分との戦いというテーマは、原作では、第1巻のゲドの少年時代の設定です。
この中では、ゲドは、自分の才能に過信を持ち 嫉妬心や闘争心・虚栄心という
心の闇の部分を解き放ってしまい
手痛いしっぺ返しを食らってしまいます。
若さゆえの未熟な心が償いきれないくらいの過ちを犯してしまうわけです。
その過ちというのは、自分の体も傷を負うが、
それよりもゲドを救う為に恩師が亡くなってしまい 
ゲドは、心にも傷を負ってしまいます。

映画版では、この若さゆえの未熟な心を持った少年の過ちを
アレンの父殺しというビジュアルで見せている訳ですね。

そして、その出来事は、原作が書かれた時代よりも
現代社会が抱えている闇を アレンという少年に体現させていると感じました。

現代の若者 しいては大人でさえも抱える闇

主に先進国が抱える闇と言ってもいいかもしれない
何不自由の無い・食うにも困らない飽食の時代で
欲しいものはお金さえあれば ほとんどが手に入る
だけど
そんな中で 何かいつも心に不安を抱え不満を持ち
毎日が充実感の無い生活を送っている
そんな人々で街が溢れかえっている 
自分の子供に愛情が持てない
親を親とも思えない

生きている実感が無いから
”死”というものに 目を背け
命の尊さに気づかない振りをしている。

テルーの台詞
『命を大事にしないやつなんか 嫌いだ』に 込められた想いは、

自分の命の価値を見出せないなら
まして 他者の命を愛おしいと感じる事ができるわけがない。

自分の人生をどう生きるかという事を考える事さえ
出来なくなっている(あるいは、力が無くなっているのか!?)
そういう 現代社会の闇を 感じてしまうのです。
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by yorunoniji | 2006-08-12 15:24 | きままな映画好き