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夜の虹

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目に見えなくても真実はソコにある。   

ラベンダー物語 《濃紫早咲3号》

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上の写真のラベンダーは、《濃紫早咲3号》という品種です。

これは北海道に旅行に行ったときに 買ってきたものです。

8~9年ほど前に念願かなって 富良野のラベンダー畑めぐりをしました。
特に有名なのは、昔 国鉄(今のJRの前身)のカレンダーの舞台になった
ファーム富田なのですが、
そこに、観光客の来ない朝8時ごろから行って、ベンチに座ってぼーっと紫の海を眺めていたのです。
その海が、この濃紫早咲3号のラベンダー畑だったのです。

人気のない早朝のラベンダー畑に 風が吹き渡るたびに ラベンダーの香りが全身を包んで細胞の隅々にまで通りぬけていく。

ラベンダー畑の向こうに 山が連なり 遠くの方を電車が走る。
その電車のかすかな音とラベンダーの蜜を集めるミツバチ達の羽音
その雄大な景色の中で味わった至福の時間。

そういう思い出がある。それだけで今でも ひととき心豊かになれるのです。
あの美しいラベンダー畑を見に行った経験は、私にとっては、ひとつの宝石の輝きを心にもたらしてくれるのです。

そして、そのファーム富田の富田忠雄さんが書かれた1冊の本
「わたしのラベンダー物語」は、私にとっては大切な本のひとつです。

富田さんがラベンダーに出会ったのは、戦前。
農家の後継ぎになるのが嫌で、逃げ出す事を考えていたときにラベンダーの紫の海に出会い農家をやる決心を固めた。
そして父親に頼み込んで7年後にようやくラベンダー栽培を許されて
意気揚揚と仲間の農家と共に香料の原料として栽培をし、これからという時に
オイルショックや、安い合成香料の出現で、ラベンダー栽培を存続させる事が出来なくなった。

仲間の農家が次々と転作を余儀なくされ、ラベンダー畑を潰していく中
富田さんは、どうしてもトラクターを入れることが出来なかった。
あのラベンダーの香りが呼びかけてくる様で
もう1年・もう1年と なんとか残りの田んぼで食いつないでいく中

国鉄のポスターに富田さんのラベンダー畑が採用されたお陰で 写真家が訪れ、
その内 その景色を見に観光客が集るようになり、その観光客に請われて作ったラベンダーポプリのお陰で、ラベンダーを作りつづけることが出来るようになった。

今では、そのファーム富田を中心にして たくさんの農家がラベンダー畑を耕作するようになったのです。

かっての耕作量には、及ばないないけれども、
そのラベンダー達が富良野に戻ってきた経緯が、この本を読むことによって良く分かり感動しました。

特に、どうしても咲いているラベンダー畑にトラクターを乗り入れる事が出来なかったその部分に涙が止まらなかったのです。

独りの人間のラベンダーに対する思いが、ちゃんとたくさんの人々に届いて
多くの人々が、また思いを広げていく素晴らしさをこの本が教えてくれた気がします。

ここ富山では、住み心地が悪かろうに、毎年花を咲かせてくれるラベンダーは、私に勇気と至福を与えてくれる。

この《濃紫早咲3号》は、その名の通り濃い紫で つぼみの時期からこの色なので目立つし綺麗なので好まれる様です。
ただ、ラベンダーの本来の香りに比べると 香りはすこし弱いかもしれません。
後、花穂が、短いのでラベンダーステック等には、向かないので、そのまま乾燥させてドライフラワーがオススメです。
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by yorunoniji | 2004-06-08 20:40 | ココロ